長く手帳を提供し続けてきた能率手帳(NOLTY)のあまたの商品たち。
時代のニーズに果敢に挑むも、今ではもう見ることのできない、そんなレアアイテムたちをご紹介します。

1972
1972

1972年発行。営業職は、いつの世も情報が命。得意先ごとの詳細な取引額、さらに創立年度や売場面積、店長の趣味まで、営業の強みとなる様々な機密情報を記入できる。びっしり記録し書き込まれた手帳は、やり手営業マンのかけがえのない宝ものだったに違いない。当時は贈答品としての利用がメインだった。

1973
1973

1973年発行。スマ―トフォンのMAPがなかった時代、私たちは見知らぬ街をどのように歩いていたのか…。そんな思いがふとよぎる能率手帳オリジナルの地図。主要ビジネス街をメインに、企業名から検索できるのも能率手帳ならではの工夫。ちなみに昭和48年、有楽町線、半蔵門線はまだない。

1978
1978

1978年発行。A4総ページ300超という大ボリュームに、約50年分の家族計画、および預貯金、資産、アドレスや子どもの成長記録まで、家族に関するほぼ全情報を記録できる、昨今のお役立ちアプリを無数に詰め込んだかのような圧巻の一冊。巻末では当時の「しきたり」を紹介。「見合い交際後、1,2カ月中には結論を出せ」「新婚旅行の見送りで“バンザイ”と叫ぶのは控えよ」などの味わい深い記述が散見され、時の流れとネットの利便性を感じずにはいられない。

1980
1980

1980年発行。いわゆる健康管理手帳として「フィジカルコミュニケーションを創造する」というキャッチフレーズのもと、コの字カウンターのような斬新すぎるレイアウトに、一日の体調や睡眠時間などを自由に記録できる。巻頭巻末には健康に関する資料がびっしり。「雑巾がけは21分以上で100cal消費できる」などのお役立ち情報のほか、「1年運動してなければ10年してないのと同じ」といったショッキングな言葉も…

1986
1986

1986年発行。モンカルネ、フランス語で「私の手帳」というネーミングでデビュー。「月曜始まり」「バーチカル」など、当時まだ一般的ではなかったレイアウトを大胆に取り入れた意欲作。しかし時代を先取りすぎたのか、96年、惜しまれながら市場撤退。
帯に書かれた商品名があまりにも味のある字体。手帳名なのに映画のタイトルのようだ。

1988
1988

1988年発行。手帳に電卓とアラームをセットした画期的商品。数字管理に欠かせない電卓には、当時流行のソーラー電池を搭載し、半永久的な使用を保証。さらにアラーム時計による「音と光」で強制的なタイムマネジメントが可能に。「小さな作業机」というべき機能を集約し、主に贈答品として活躍した。お値段は当時の価格で12,800円と高額だ。